2005年12月18日

「愛の渇き」 三島由紀夫

私の行為の困難はどこから来るのだろう。私は何も希わない。私は目をつぶっているうちに、或る朝、世界が変わっていることを是認する。そんな朝が、そんな純潔な朝が、もうそろそろめぐってきてもいい筈だ。誰のものでもなく、誰にも希われずに到来する朝が。……私は希わずにいて、しかも私の行為が、そういう何も希わない私を根こそぎ裏切ってしまう瞬間を夢見ている。ほんの些細な、ほんの目立たない私の行為が。……
posted by ヒメスケ at 00:08| 三島由紀夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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