2005年12月17日

「愛の渇き」 三島由紀夫

……伝染病という明確な存在型式を負わされ統一されたこれらの運動体の群集、……ここでは人間と病菌の生の価値がしばしば等価値にまで近づき、患者と看護人は病菌に化身してしまう。……あの無目的な生命に化身してしまう。……ここでは、生命は是認されるためだけ辛うじて存在しているので、もう小うるさい欲望は存在しない。ここでは幸福が支配している。つまり、幸福という腐敗のもっとも早い食物が、完全に喰べられない腐敗の状態で。……
posted by ヒメスケ at 23:15| 三島由紀夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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